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祖国ロシアの山深くに位置する村で父親と2人慎ましく暮らしていた。村には独自の文化があり中でも荒々しいものに触れて生きてきたため中々常識がない。

子供の頃に隊長と出会いこの村以外のことを知り、村の外へ憧れを持つようになる。
しかし村の外へ出るためには吹雪の中、山を越えなければならずそのための力をつけるのに十何年、どうにか脱することができた。
その後知り合いのツテを使い高校3年生の時、御斎に編入そして大学を経て臨教へ。

中学校の教師を担当しており、生徒に対してはそこそこ良い先生で通っている。生徒に対して暴力を振るうことはほとんどないが、時たま愛の拳*1が炸裂する。

幼少の頃キツネを殺された経験から、小さきものは守らなければ生きていけないという観念を有しており自分よりも小さいものに対して庇ったり、逆に攻撃されても特に何も思わない。
任務や教師として指導が必要だと感じた場合のみ反撃する。

本人は正常なつもりだがかなり異質であり、また感情も希薄よりである。
言うならば人間味がない。
俗っぽさを感じる趣味趣向を持ち合わせているが、淡々と語るその姿はただただ恐怖でしかないだろう。信念が和であるため、基本的には和睦の道を求めているがその方法は己が拳で殴り伏せ感情を刻ませると言う故郷の習わしを踏襲してしまっている。やめなさい。
祖国、故郷の氷はまだ溶けていないのかもしれない。

・『全てを飲みほしてしまえ【оре не море，выпьешь до дна】』

凍てつき怯える風は月を蝕み、雪を降らす。
過去のしがらみも、なにもかも閉ざしてしまおう。
静寂 そして 吹き荒れ侵食するзима
『全てを飲みほしてしまえ【оре не море，выпьешь до дна】』
彼の怒りも悲しみも、全て氷が閉ざしてくれる
────そう、全てを。
「До свидания」
砕けた氷は戻らない。

・『汝恐れることなかれ【Двум смертям не бывать, а одной не миновать】』

氷に閉ざされた世界は冷たく厳しく身体を蝕んでゆく。
震える手足を動かし、歩き続けた者のみが成功を手にする。
『汝恐れることなかれ【Двум смертям не бывать, а одной не миновать.】』
愚か者は凍てついた、叩き込まれた拳はなによりも重く─────冷たい。

・『愚か者ほど近き道を行く【Работа не волк, в лес не убежит】』
「お前の拳は焦りが見える、それほど焦って何処へと向かう」
あたりに立ち込む冷気は脚を止めさせる
吐く息は白く肺を凍らせ皮膚を薄く凍えさす
落陽否、太陽は沈まず　
ただ雪の高き如し　ただ風の寒き如し
『愚か者ほど近き道を行く【Работа не волк, в лес не убежит】』
汝愚か為る事無かれ───